武漢肺炎や新型肺炎、コロナウイルスなどまだ呼び名も確立していませんが、それを待つことなくこの肺炎状の症状を起こす未確認の病気が猛威を奮っています。
当初の報道では人から人への感染力は弱いと言われていたにも関わらず、海鮮市場に関係ない人も感染していたこと。1/20頃から医療関係者の感染数で共同通信とブルームバーグの報道内容に違いがあったことなどから、個人的に目が離せないトピックになっていました。ちなみにこのとき、共同通信は医療感染者が14人、ブルームバーグは15人でそのうち1人は重体と報道していました。 中国政府の報道規制によって世界のメディアはバラバラなことを言っており、特に政治思想の強い媒体はかなり批判的なことを書いていますがむしろこれでいいと思います。おそらく、真実は真ん中らへんにあると思っていれば安全なのではないでしょうか。また、これは個人的にかなり興味を惹かれる部分でもあるのですが、この情報の混乱の背後にはウイルス自体が現在進行形で変異しているという事実もあります。今日付のロイターの報道ではウイルスが環境に適応して感染力を上げていると書かれており、この適応力がヒトヒト感染をあまり考慮に入れていなかった当局の油断のすきを突いたと言えると思います。当局はパニックを起こさないために感染力の弱さを強調して広報していたために予防などがおろそかになり、みんなの油断を招いたのだと思います。 また、日本語の記事でははっきりとは書かれていませんが現在武漢では人の出入りや観光旅行者の出発などは制限されていて、実質的に封鎖に近い状態になっているようです。 ということで現時点では確定的な情報が出回っておらず、またウイルス自体半日単位で変異しているような状態ですが、インターネットでかいつまんだ情報から少し信用できそうなものを整理したいと思います。日本のメディアは春節で患者が急激に増えることが予想されている、などと放り投げるようなことしか書いていないので、自衛をすることが重要です。 まず、病原体がコロナウイルスだとすると、ドイツのウイルス学専門家の説明では非常にSARSに似通っており、形態が違うだけということのようです。実際、患者が乾いた咳をするというのもSARSのときと似ています。SARSの事例は一つのマイルストーンなので、重要な事実はいくつか覚えておくべきだと思います。 1.致死率は約10% 2.生き残っても予後が非常に悪い(ステロイド抗炎症薬での治療がメインになるため、骨粗鬆症、骨壊死などの重篤な後遺症が残る。また、肺線維症も残りうる。治っても自力生活が困難に。) 3.病原体は環境下でも木や紙の上で3日間は感染力を保つ 4.10%程度の確率で水様性下痢の症状も起こり、下水を通してエアロゾル状になって感染を広げた可能性も指摘されている 5.一人で16人に感染させたことが確認された医師のケースでは(本人は死亡)、宿泊したホテルのフロアのエレベーター付近で強い感染源が残されたことが確認された 2についてですが、武漢でいち早く感染して退院された王さんという20代の方の報告がインターネットで出回っています。彼は去年のクリスマスイブに発症されて先週退院されたようですが、今でも食事をとると吐き気がして食べられないと語っています。 また、この王さんは当初ただの風邪だと思い普通の病院に行っていたと語っています。しかし、ここで抗生物質と点滴を受けています。普通、ただの熱や咳で病院に行って点滴をされることはないと思うので、この時点で上の4に挙げた下痢や嘔吐による脱水症状もあったのではないでしょうか。 さらに、王さんによるとメディアで感染源と表現されている海鮮市場には足を運んでおらず、そこから数百メートル離れた駅で働いていたとのことです。なので、少なくとも去年の12月の段階でヒトヒト感染は始まっていたのではないでしょうか。さらに、症状が顕在化していなくても潜伏期間にある人から唾液の飛沫などで感染しうるということも表しています。 この王さんの説明と、現地からツイートされている日本人医師達のツイートを総合すると病態は以下のようになりそうです。 1.潜伏期間は約9日間(長い) 2.初期症状は強烈な倦怠感、無気力感で熱はそれほど出ない(熱モニターはあまり信用できない。めまい、頭痛、四肢の痛み) 3.初期症状が出てから約5日間で肺炎の症状(乾いた咳。レントゲンでは両肺に影が映る) 4.初期症状から約1週間で緊急入院が必要なレベルにまで悪化。自力呼吸が出来なくなる。 また、なぜか血液検査をすると有意に低い白血球の値が出るということも医学レポートに書かれています。 現在、隔離措置などを受けているのは主に感染者と”濃厚接触”をした人たちのようです。濃厚接触というのは、マスクなどを着用しない状態で、1~1.5mの距離で、約30分間会話をした状態を指すようです。 死亡した患者は感染以前に別の病気にかかっていたことが分かっており、もしかしたらこのコロナウイルスは免疫系に影響するのかも知れません。 中国政府が公表している情報では感染者の多くが30代〜ということになっていますが、学校が一番集団感染しそうな場所なので未成年者や子どもの感染実態も気になるところです。 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/01/817470.php https://www.epochtimes.jp/p/2020/01/50789.html https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8D%E7%97%87%E6%80%A5%E6%80%A7%E5%91%BC%E5%90%B8%E5%99%A8%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4#%E4%BA%88%E5%BE%8C https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200122-00059069-jbpressz-cn https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200122-00000004-binsiderl-int&p=1 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200122-00010003-huffpost-int https://www.ijidonline.com/article/S1201-9712(20)30011-4/pdf https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200122-00000145-jij-cn https://this.kiji.is/592700970079863905 https://www.jiji.com/jc/article?k=2020012201186&g=int https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/59069?page=3 https://www.asahi.com/articles/ASN1J5RT5N1JUBQU005.html?iref=pc_rellink_02 https://twitter.com/mdfujita/status/1219427495214186497 https://3g.dxy.cn/newh5/view/pneumonia?from=groupmessage&isappinstalled=0 https://www.bloomberg.com/news/articles/2020-01-22/china-launches-nationwide-screening-as-virus-death-count-rises
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